#32 不妊を受容する方法(金継ぎ精神)

先日、特定生殖補助医療法案について、新聞社の取材を受けました。
僕たちの目的は、子どもを授かることではありません。子どもと幸せな家族を作るため。その目的達成のための法律になって欲しいと思います。
寺山 竜生 2025.03.12
読者限定

突然ですが『金継ぎ』を知っていますか?割れたり欠けてしまったりした陶器を漆で接着し金粉で装飾する日本の伝統的な修復技術です。割れてしまったところをごまかすように修復するのではなく、あえて傷の部分を目立つように金で装飾して新たな命を吹き込むというこの考え方、私は不妊の受容に似ているなぁと感じています。

このお話は、よく無精子になった直後の方に向けた勉強会でお話させてもらうのですが、今回はこれをもう少し掘り下げて書こうと思います。

無精子症が発覚した時、私の人生は一度音をたてて崩れ落ちました。そして、バラバラになった自分の心を一つ一つ元にもどしていけた要素のひとつは時間でした。悲しみや絶望感は時間が経てば何もしなくても少しずつ減らすことができます。最初は頭の中が無精子症のことでいっぱいで何をしても手につかない日々ですが、時間とともに考えないようにする方法や、忘れたふりをしてほかの事に夢中になったりできるようになります。

この記事は無料で続きを読めます

続きは、1059文字あります。

すでに登録された方はこちら

読者限定
#68 告知は「やりたい」と思った、その日がはじめ時
読者限定
#67 「署名おじさん」だった僕が気づいたこと
読者限定
#66 『授かったら』に、人生を預けていませんか?
読者限定
#65 治療と仕事は両立できるのか? その決断の先にあったもの
読者限定
#64 自分達らしい幸せを描いてみる
読者限定
#63 「血のつながり」に、どんな役割がありますか?
読者限定
#62 「夫と家族を作りたい」――迷い続けた先で見つけた奇跡の家族
読者限定
#61 パパのたまご、どんなかたちか知ってる?